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 Marantz7型の製作例

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◎ パーツリスト
◎ シャーシ加工
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☆ 回路構成 
1、Phono部   
  Phono部 回路図
  変更及び注意箇所
  抵抗の容量Wはオリジナルでは1Wが使われていますが、今回熱容量の多い箇所のみ2W、その他は1/2Wを使用。 
  R62(1MΩ)はMIC等の負荷抵抗で、またPhono切り替えスイッチを除いた為、今回不用です。
  (Phono入力部は微小電圧の為、切り替えスイッチの接触不良による問題が起きやすい) 
  C62(200uF)は手持ちの都合上 250uFを使用しています。(実験で200uFと250uFでは差が見られなかった。) 
  R68(初期型4.7K、後期型6.2K)は6.2Kを使用しましたが、どちらでも可。 
  R10(1K )は基板上になくてセレクトスイッチに取り付けられていますが、スイッチを小型にした為 
  取り付けのスペースが無く やむ得ず基板のPhono出力端子とシールド線の間に取り付けました。 
  (この1Kはオリジナル回路の様にTAPE OUT等により容量負荷が加わると発振したり不安定になるのを防止しています。) 
2、フラットアンプ部 
  フラット部 回路図
  変更及び注意箇所
  一番のくせ者は入力部ボリュームからグリッドの配線です。 
  500KΩのボリュームでは半分値250KΩ位置(−6dB)において、シールド線の心線とシールド間の容量により 
  高域劣化が発生する為、初段目のカソードにシールドを接続し、シールド線の外周にコイルシールドにて施されています。
  (外周のシールドコイルはクロストーク改善で、1KΩを通してアースされていて高域補正と思われます。) 
  実験にてシールド線に3C2Vのシールドを被せ測定した所、VRの位置に関係なく100KHzまでフラットでした。 
  ただボリュームの中間あたりで少し盛り上がり(オーバーシュート)が見られた。 

  今回はシンプルにシールド線1本による接続とし、高域劣化を防ぐ為 容量の小さなモガミ2511などが良いですが 
  一般に入手可能な同軸ケーブル3C2Vを使用しました。またボリュームは250KΩを使用。(値が小さい程劣化は少ない) 
   (現在では外部接続機器等の出力インピーダンスが小さく、入力インピーダンスは 
   バランス250KΩとボリューム250KΩが並列で125KΩと十分です) 
  バランス用に今回MN型が入手できた為、使っています。オリジナルはAタイプとCタイプを組み合わせた物で 
  センターにて損失は約−2dB、MN型は7Kにも使用されていて損失は0dB、なおB型使用時は−6dB。 

  またアクセサリー回路はキャンセルしました。(トーン回路と出力電圧調整ボリューム等) 
  VUメーターの入力は270Kで縁切りしてからシールド線で配線する。 
3、電源部 回路図
  電源部はトランスが異なる以上オリジナルとは大きく異なっています。 
  取り敢えずヒーター電圧と+B1〜B3の値を合わしています。測定値はAVRで100Vにて計測しましたが 
  各家庭によりコンセントの電圧は100Vより少し高めの場合が多く、規定値よりすこし高くなっても問題ありませんが 
  調整する場合 +B側は2.2K、ヒーターは6.2Ωを調整。 
  オリジナルはセレンによる半波整流ですが、ブリッジ整流にしました。(電源トランスの仕様により) 
  またオリジナル回路はシャーシに電流が流れていますが(一点アースが入出力ジャックの形状により出来なかった為?)
  今回使用のRCAジャックは絶縁タイプを使用の為、1点アース方式をとりました。 
  アースポイントは基板の中央部で短く取りましたが、他の箇所でも変化は見られませんでした。 
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☆ 基板作成 
 タレットは全て円柱先割れ3mmボード用を使用しましたが、リード線が挿入されない箇所は円柱型でも良い。 
 基本的にはオリジナルの配置通りにしました。又 ソケットへ接続するリード線には透明のチューブを被せています。 
 (他の配線と接近している為、透明のチューブは目立たず見た目が良い) 
1, 表面タレット取り付け図
2, 裏面タレット取り付け図
3, 表面部品取り付け図−1
4, 表面部品取り付け図−2
5, 裏面部品取り付け図−1
6, 裏面部品取り付け図−2
☆ 配線図 
1, 裏側配線図
  VUメーターを省く場合はVUアンプ回路は不要です。 
2, VUアンプはTDA2822を使ったVU専用アンプを使用。詳しくは VUアンプ制作例
3, 表側配線図
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☆ 写真 
1, 基板 アースと+B 配線
2, 基板 表側
3, 基板 裏側
4, 本体 上側
5, 本体 後側
6, 本体 裏側
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☆ 動作確認 
 各所の電圧を確認。(多少異なってもOKです。RとLの電圧も異なる場合もあります。) 
 NFB付きの回路は、球のバラツキを吸収して全体の特性としては殆ど変わりません。 
 ★仮に音出しする場合は、基板上部にシールド板(アルミホイールで可)を付けないと誘導ハムを拾います。 
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☆ 特性  Excel
☆ ボリュームの回転角度により 出力電圧がオリジナルと異なります。
  オリジナル: 初期型 CLAROSTAT、後期型 コスモス  
  オリジナルの方がレベル調整においてワイドで楽です。 
  ALPSは一般的なAカーブ、オリジナルは極端なAカーブでRLの誤差が出やすい。 
  測定方法 
◎ 反省箇所 
  トランスを縦置きに変更した為、パネルの高さとトランスの差が5mmほどしか無い。  
  また メーターに接近。 
  シャーシの両サイドに穴あけ箇所があり、折り返し部に重なり。 
  Phonoの出力に取り付けた1KΩは基板側にタレットを増設して取り付けた方が良い。 
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☆ 木枠の制作  
  ネットでカットを含めて購入。 安価なメルクスパイン集成材を使用しました。 (失敗を恐れて) 
  30x280x136mm 斜めカット15x15mm : 2枚 
  15x280x447mm : 2枚 
  開口を2mm大きくしましたが、1mmでも良かったです。 
  組み立てはボンド付けで簡単です。内側にはシールド目的で 
  下部はアルミ板0.3x300x400をカットして両面テープにて貼り付け(テープ付きのアルミ板もあります) 
  サイドと上側はアルミシート(キッチン汚れ防止シート)を張り付ければOK 
  下部とのつなぎ目は導通する様に木ネジで圧着止め。(導通するかチェックの事、誘導ハム防止の為) 
◎ 仕上げ 
  塗装は油性スプレーニスを使用しました。刷毛塗より簡単と思います。 
  レタリングはテプラの透明テープ黒文字で辛抱しました。足は22φx10mm。 
  シャーシ後部の止めは、余りのアルミLアングルで加工。 
☆ 写真 
1, 組み立て+アルミ底板
2, 内側アルミ
3, 後部+止め金具
4, 側面 
5, ほぼ同じ大きさ 
 木枠の制作費用は全て込みで1万円未満で出来ました。 
 アルミケース内に収める場合は振動防止策が必要と思われます。 
 オリジナルの場合は基板と真空管はゴムのクッションが施されています。 
 その点木枠は多少の振動であれば吸収し共振共鳴も殆どありません。
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☆ タップ付きのボリュームが入手できたので、早々試してみました。 

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◎ 取り付け用基板の作成 
 サンハヤト銅張積層板(カット基板) No.10 ¥170  紙フェノール(FR1)・片面 
 1.6t×75×100 を加工。彫刻刀で溝切り、1.5φで穴あけ、金鋸でカット。 
 (紙フェノールの為、加工が簡単です。また1ピンアースは広めにするとシールド線のアースのハンダが楽です。) 
◎ ボリュームのシャフトカット。取り付けは DIY店よりワッシャー2枚を購入。スペーサー替わりに内側に取り付け。
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  250KΩA型2連、タップは約30KΩで回転角の中点位置。 
 Marantzオリジナルに近づける為、30KΩを中点に接続。 
 また入力レベルの大小により出力レベルの調整ボリュームをカットした分アッテネーターを取り入れました。
 ロータリースイッチにてATT 0dB、−6dB、−12dB とラウドネス様にローブースト(50Hzで+8dB)を追加。 
 気になっていたPhonoの出力の1Kにスペーサーでラグ端子を取り付け、シールド線から単線へ変更。 
変更回路図
上側変更配線図
裏側変更配線図
変更写真−上側
変更写真−裏側
☆ タップ付きボリュームの特性  Excel
  入力レベルによりATTで調整がワイドになり、使い勝手が良くなります。 
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☆ 電源トランスの変更 

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電源トランスが特注品の為、市販のトランスで代用出来ないか?との事で 
タンゴのST-30Sは販売終了ですが、中古市場で良く見かける為これに決めました。 
取付けビス穴間は少し異なる為、やすりで調整。最初からタンゴにする場合は測定の上穴空けしてください。
磁気漏れが少なく、通常の取り付け方で誘導ハムノイズは出ませんでした。 
VUメーターの電源はヒーター回路から取り出せますが、アースが共通になる為、別電源の6.3Vを整流し 
+7.5Vで少し低い為、メーター回路の抵抗を1.5Kから1Kに変更(メーターフルスケール時にも歪まない様に) 
高圧回路の整流ダイオード1N4007はラグ端子の取り付けが必要、変更配線図にはKBPC610を使用しています 
電源部 変更回路図
裏側 変更配線図
裏側写真 
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